人々が社会で暮らす上で、厳しさはある程度必要なことだと言えるでしょう。
誰しも少なからず、どこかしらに冷たい一面を持っているものです。
しかし、中には自己中心的が過ぎて、他人に優しさを示さない人もいます。
そんな人たちは周囲から嫌われて避けられてしまい、最終的には孤独になってしまうでしょう。
そんな彼らは、他人を裏切っても罪悪感を感じることがありません。
自分の利益のためならば、他人を利用したり裏切ったりすることに、一切躊躇しないのです。
また、紛らわしいことに、彼らは表面上、一時的に優しさを装うことがあります。
そのため、彼らによって傷つけられる人は、そのいっときの優しさに惑わされてしまうでしょう。
では、人にとって、本当の優しさとはどのようなものなのでしょうか?
そして、人が持つ冷酷さを見抜くには、一体どうすればよいのでしょうか?
ここから詳しく解説していきます。
■冷酷な人の特徴的な性質
1/ 自分にとって興味のない情報は聞く耳を持たない
冷酷な人は、基本的に自分以外のことにあまり興味を持ちません。
彼らは常に、自分自身の利益だけを追求し、客観的な視点を持つことがありません。
たとえば、友達が新しい事業を始めたり、兄弟が結婚することになったとしても、
それによって自分に得るものがなければ、その情報はスルーしてしまいます。
周りの友人が祝福して喜んでいる姿を見ても、冷酷な人が共感することはありません。
彼らは「他人の幸せが、なぜ自分に関係あるのか?」と考えてしまうのです。
そもそも冷酷な人は、非常に利己的で、他人への共感力が欠落しています。
その一方で、本質は冷酷な人でも、その場の雰囲気に合わせて共感を示すことがあります。
笑顔で「おめでとう」と言ったり、喜んで見せたり、共感するように見せかけますが、
内心ではそれをくだらないと感じています。
特に、自己愛性パーソナリティ障害や、サイコパス傾向が強い人は、この冷酷なタイプに該当します。
彼らは共感を示しながらも、目は笑っていなかったり、笑顔を見せながらも、すぐに真顔に戻ったりします。
表情の切り替えがあまりにも早いので、そんな彼らを見て違和感を感じる人は多いのではないでしょうか。
2/ 常に頭にあるのは自分の損得だけ
彼らは、自分の行動や言動の背後に、どれだけの利益が得られるかを常に考えています。
このような計算能力を持つことは、決して悪いことではありません。
しかし彼らは、そんな自分を周りよりも賢いと思い込んでいて、
その思考が周囲とのコミュニケーションを困難なものにしています。
また、彼らの親切な振る舞いの裏には、必ず裏工作や裏の算段が隠されています。
彼らは、将来的に利益を得られるかもしれない相手には、表面的な優しさを見せます。
しかし、その相手から利益を得られなくなると判断すると、態度が一変して途端に冷酷になります。
自分にとって利益があると感じる相手にだけ、優しさを示しますが、
相手に利益を感じなくなると、無情に関係を断ち切ることをためらいません。
3/ 責任を人に転嫁する・責任を負うこと自体がストレス
冷酷な人は、たとえ自分に非があっても、プライドの高さが災いして、絶対に非を認めようとしません。
逆にその責任を、他人に転嫁して逃げようとさえします。
そして、もし誰かがその責任を認めてしまうと、共に問題を解決することはせずに、認めた相手を責め続けます。
責任を負うことは、彼らにとって自己否定と感じられるため、
その責任から逃れることが、彼らにとっての最優先事項になるのです。
4/ メリットのない人間とは接触を避ける
冷酷な人は、基本的に人間嫌いな傾向にあります。
彼らは、心から他人を信用することはありません。
プライドの高さから、自分より上位の人を認めない傾向にあります。
相手を尊敬することも出来ませんし、相手に興味を持ったり、積極的に関わろうとする気持ちもありません。
関わろうとする場合は、そこに利益があることが前提となります。
彼らは社交的な場面ではうまく振る舞いますが、個人的な接触は避けます。
たとえば、会社の会議には参加しますが、その後の飲み会には参加したがりません。
個人的な連絡先の交換も、利益があればしますが、それ以外では積極的に交換することはありません。
5/ 困っている人がいても助けない
例えば、道で車の故障に困っている人や、街で迷子になった子供が泣いている場面に出くわしたら、
私ならば助けることを選びます。
冷酷な人は、困っている人を助けることを、時間のロスや無駄とみなしますが、
私の判断基準は、自分に利益があるかどうかではありません。
しかし冷酷な人は、常に自己中心的であり、主体的な視点で物事を見ます。
彼らにとって、自分の時間を使うことは、自分の利になるかどうかという、特損的な見方しかありません。
特損的とは、経済的なものから、満たされないプライドを埋める感情的なものまでを含んでいます。
6/ 本心を言わない・心を開かない
冷酷な人は基本的に他人を信用しません。
他人に心を開くことで、自分の弱みが見抜かれることを恐れています。
彼らはプライドが高いため、自分の弱みを利用されたり、攻撃されたりする可能性を疑い深く考えます。
そのため、簡単に心を開いたり、本音を話したり、相手に頼ったりすることができません。
外見上は美辞麗句で装飾することが好きですが、実際には心の中で全く違ったことを考えていることがあります。
冷酷な人は相手の本音を聞き出しつつも、自分だけは本音を言わないようなズル賢い手段を取ることがあります。
相手を騙し、自分が有利な立場を得たり、逃げたりすることも平気で行いますので、注意が必要です。
7/ 常に思考は主体的であり共感力が皆無
冷酷な人は基本的に、他人の感情や苦しみを理解する能力がありません。
彼らには思いやりが欠けています。
不倫や浮気などの行為も、「別に悪いことではない」と考えています。
これは、彼らに、相手の辛さや悲しみを理解するという、共感能力が無いからでしょう。
彼らは、他人が抱える苦しみや悲しみを想像したり、共感したりすることができないのです。
彼らの思考の全ては、自分の欲求や利益を満たすことのみであり、そこに他人への思いやりはありません。
そのため、落ち込んでいる人や苦しんでいる人に手を差し伸べたり、心に寄り添うことはできません。
むしろ、キツイ言葉で追い打ちをかけ、冷たく突き放すことさえあります。
彼らはネガティブな状況から逃げたり、無視したりすることが最優先です。
自分の話以外には興味がなく、他人の感情や経験に共感することもなく、助けることもありません。
■相手の本質を見極めて距離を取ること
社会では時に冷静な判断を求められる場面があります。
特にビジネスの世界では、厳しい判断が必要とされます。
もし、あなたが実直な性格であるならば、冷酷な人に利用されないように気を付ける必要があります。
相手に冷酷な人の兆候が見えたなら、できるだけ距離を置くことが重要です。
人間関係を築く途中で、もしかしたら、冷酷な人は賢く見えるときがあるかもしれません。
しかし彼らは、人間性としては賢いわけではありません。
支えてくれる人や助けてくれる人、信じてくれる人が次第にいなくなり、やがて孤独な人生を送ることになるでしょう。
決してそのような人とは関わらず、自分の幸せをしっかり守ってください。