■もう離婚したほうが楽だと思う
夫婦として生活する中で、多かれ少なかれ誰もが一度は、
「もう離婚したほうが楽だと思う」という瞬間が訪れるのではないでしょうか。
しかし、感情的な離婚を考えても、真剣に悩み「離婚」を決断することは相当に難しく、
精神的なストレスが掛かります。
時にはパートナーに考えを変えさせたくて「離婚」という言葉を脅しに使ったり、
自分が愛されているか確かめるために、安易に「離婚」と口にすることもあります。
しかし、思わぬ形でパートナーが同意し、驚きとともに「離婚」が本意でなかったことに後悔し、
過去の愛に疑念を抱くこともあるでしょう。
パートナーを試す意味で出した「離婚」という言葉が逆に混乱を生んでしまうことで、
同意したパートナーに対して責任を転嫁するケースも多く見られます。
「離婚」という言葉は本来、何度も検討し、思い切って切り出すための覚悟と、
未来への見識を持つものであり、結婚と同じくらい重要な契約と言えます。
その点からも、離婚には結婚の100倍のエネルギーが必要だと考えるべきでしょう。
■一時の感情に任せて行動してはならない
パートナーから「離婚」を告げられたら、大抵多くの人は動揺してしまうのではないでしょうか。
夫婦関係が円滑でないことは理解していても、変化を避けようとし、現実を見ないようにすることがあります。
しかし、「離婚」が具体的な行動を伴う段階で、初めて現実を直視せざるを得なくなります。
「離婚」を切り出す側よりも、切り出される側の方が受動的であり、
状況をコントロールできないため、感情の波に振り回されることがよくあります。
そのようなときに不安や怒り、痛みや悲しみなどの感情が襲ってきたとしても、
冷静なコミュニケーションと、相手への寄り添いが肝要です。
離婚のプロセスで、最初に湧き上がる感情は、「離婚」を切り出した側の罪悪感や、
「離婚」を切り出された側の被害者意識などがあります。
これらのネガティブな感情に流されず、冷静にコミュニケーションを図り、夫婦関係を尊重することが大切です。
「離婚」は人生において大きなイベントであり、ストレッサーレベルも非常に高いです。
しかし、冷静な心で問題に取り組むことで、新たな気づきや成長が得られ、
未来に向けてのステップに繋がることでしょう。
■離婚は夫婦の契約解除、慎重な判断が必要
結婚は夫婦の生涯契約であり、契約を解除するには夫婦双方の合意が必須です。
もし、離婚に同意できず、受け止めが難しいのなら、離婚届にサインする必要はありません。
「離婚」を切り出す側は悩み抜いて決断しますが、
切り出された側は言い渡されてから悩み始めるため、感情のスタートラインは異なります。
したがって、「離婚」を受け入れたいと思っていない場合、直ぐにサインしなくても構いません。
離婚は人生の大きな決断であり、気持ちと向き合い、
現在のパートナーとの関係を振り返りながら、慎重に考える必要があるでしょう。
■感情に振り回されず、共感を持つ
「離婚」を切り出された場合、感情がかき乱され、辛い選択を迫られることで、
復讐の気持ちが湧き上がることもあるでしょう。
しかし、相手には相手の考え方があり、それが悪くても正しくても、
もうどうにも取り戻すことができない気持ちが、そこにはあります。
その気持ちに対して、できる限りの共感を示しながら、
まずは自分の今後の幸せを重視することが、非常に大切ではないでしょうか。
自分の人生を賭けた関係が破壊される痛みは大きく、感情的に相手を責める気持ちが誘発されがちです。
辛い選択を迫るパートナーに対して、復讐してやりたい気持ちで一杯になってしまうことは良く理解できます。
「破格の慰謝料」や「一方的な財産分与」を求めたり、
「離婚」に向けた話し合い自体を頑なに拒否し続けたり。
子供がいれば面会権を拒否したり、多額の養育費などを盾に争いたくなる気持ちはわかります。
しかし、何より大切なことは、その痛みを乗り越え、自分主体で次の人生に向けて、前向きに考えることです。
どちらが正しいことなのかと考えるよりも、
自分はどうしたら幸せな道を歩むことが出来るのか、これを一番に考えてみませんか。
いつまでもパートナーを恨み妬んで、憤怒の業火で心が焼かれ続けることは、
本当にあなたにとっての幸せでしょうか。
もし、やむを得ず離婚を選択したとしても、次の人生で共に楽しめる相手に出会うことのほうが、
自分にとっての幸せだとは思いませんか?
また誰かと新たな恋をし、人生を構築出来る相手と巡り合い、ゆくゆくは再婚が出来たら、
どんなに幸せなことでしょう。
愛情が醒め切った相手を縛り付けて、仮の夫婦生活を続けたとしても、
そこに残るのはお互いへの憎しみと、積み重なるお互いへの怒りだけで、幸せは一つも残らないでしょう。
離婚後の感情的な罵り合いや孤独感も、お互いを尊重し、大切な経験と捉えることで、自分を癒すことは十分可能です。
全体を俯瞰し、感謝の気持ちを持てれば、今までの自分や相手を許すことができて、
お互いの幸せを願うこともできるようになるでしょう。
そうして人間の経験値を上げて許容の心を学び、自分自身の許しも経て、人間性のアップデートをしてみてください。
夫婦にとって、離婚は残念な結果ですが、それ以上に良い経験として、今後の人生に活かしていけば良いだけです。
人間は完璧な生き物ではありませんから、失敗をしながらも、
自分にとって大きな経験値を得るチャンスと考えて、前向きに模索していきましょう。
当サロンカウンセラーはあなたの混乱や悲しみに寄り添い、
解決へ向けてお手伝い致します。ひとりで悩んで苦しくなったときは、いつでもお気軽にお話しをお聞かせください。