喧嘩をしたわけでもないのに、気が付いたら不機嫌な態度をとられたり。
無視をされたりした経験はありませんか?
一度や二度ならば気が付かなかったのかなと、穏便に考えることもできますが、
何度も繰り返されるとそれは意図的に、攻撃されているものだと気が付くでしょう。
不機嫌な態度や無視などというモラハラをする人は、どのような心理からこのようなことを行うのでしょうか?
この動画ではその心理や傾向について解説しています。
■意図があって無視をする
人間関係において上手くいくこともあれば、当然上手くいかないこともたくさんあります。
この人とはそりが合わないと感じる人もいるでしょう。
それでも建前では大人の対応で穏やかに努めるのが、一般的でスマートな人の考え方だと思います。
しかし世の中には不機嫌をまき散らし、気に入らなければ無視をしても良いと考える人も、
ある一定数存在します。
突然無視をされる現象に驚かれるのではないでしょうか。
無視や不機嫌をまき散らす人の当たり前は、普通の人とは根本的に違っているのです。
彼らの意識の根本には、
「自分の考えが全て正しいから周りは従うべき」
というものが存在します。
無意識にこのような思考を抱えた彼らのようなタイプは、大人であれば当然手放すことが出来ているはずの、
「幼児性万能感」からの卒業に失敗しています。
見た目だけはいい大人であっても、その中身は乳幼児とさほど変わりはありません。
自欲のみで行動しているのです。
無視は「そこにあなたが存在することを認めていない」
不機嫌のまき散らしは「あなたを存在から否定する」
という恐ろしいメッセージを内包しています。
これらの行為は「精神的殺人」と呼ばれます。
子供のイジメ問題で自殺にまで追いやられるのは、この精神的殺人を執拗に繰り返されるからでしょう。
無視や不機嫌をまき散らす人の思惑は、
「相手を否定して自分の優位性や正しさを分からせる」
という自欲からきています。
■無視や不機嫌は精神的虐待である
無視や不機嫌は立派なモラハラであり精神的虐待です。
人との関係においてモラハラをせずには、コミュニケーションが取れない彼らのような人格を、
自己愛性パーソナリティ障害と呼びます。
自己愛者の多くは「幼児性万能感」から脱却できずに、そのまま大人になってしまった不幸な人たちです。
幼児性万能感というのは、幼児特有のヒーロー願望やお姫様願望のような、
願えばなんでも叶うんだ!と信じているような状態です。
理想と現実の境が存在せず、厳しい現実を受け入れる能力を体得し損ねています。
そのような人が自己愛性パーソナリティ障害となります。
乳幼児は親の庇護下にいるため、親によってある程度の欲や望みは叶えられます。
しかし養育度合いによっては、現実に直面して心の痛みを知る機会を取り上げられたり、
子供の許容を超えた「心の痛み」を与えられることもあります。
こういった両極端で不適切な養育は、幼児性万能感からの脱却を阻害することになるでしょう。
上手くいかないことや失敗などから受ける、ネガティブな感情を徹底的に避ける人がいますが、
自己受容できない人格がまさにこのタイプと言えます。
彼らは自分の理想通りではない現実を受け入れられず、頭ごなしに拒否するという生き方しかできないのです。
大人になるに伴い身に着けるはずの「折り合いをつける」
という行動はとることができません。
従って「完全無視」「不機嫌のまき散らし」という、思う通りにならない相手を屈服させる行動に出るのでしょう。
■自己愛者が考えていること
無視や不機嫌のまき散らしという行動は、自己愛者にとっては当然の権利だと考えています。
相手に酷いことをしているという認識は全くなく、むしろ「分からせてやった」とも考えています。
「正義である自分の言う通りにしない人は屈服させて当然」
これが彼らの目的なので全て相手の落ち度にされています。
普通は無視をする=関わりたくないという意思表示ですが、彼らの場合は「私の正義を理解させる」なのです。
言語を通して議論をするという、自分の言い分が通るかどうかわからないことは避けます。
中身が乳幼児な彼らは「問答無用で従え」を求めてくるのです。
乳幼児が泣きだしたら周りの大人はあやしたり、ミルクやおむつを心配しますよね。
必要なものを察して与える努力をするでしょう。
幼児性万能感を拗らせた彼らはそれを求めているのです。
「私を不快にさせるお前は無礼者で最低な人間」
「私の不機嫌な態度をみて察して正しく行動しろ」
かつての知人で自分の気に入らないことがあると、「無礼者!」と平気で言ってのける老人がいましたが、
まさに幼児性万能感を拗らせた図体だけデカい人でした。
自己愛性パーソナリティ障害の特徴として、幼児性万能感や自己の誇大化や自己優越感があります。
「自分は特別な存在である」という認知の歪みによって、行動が他罰的で自己中心的になるのでしょう。
自己愛性パーソナリティ障害から無視や不機嫌などの、精神的攻撃をされていてお悩みの方は、
この動画を参考にして適切な距離を取ってみてください。