Scroll Top

妻が家を出てしまいました

 

夫・36歳、会社員

妻・33歳、専業主婦

お見合いによる結婚から2年目

子供はなし

 

■理由も言わず妻が家を出ていってしまった

ある日仕事先から自宅に帰宅すると妻がいなくなっていました。

妻の私物も無くなっていることから家出をしたことが分かりました。

 

慌てて妻へ電話をすると一言「実家へ戻ります、離婚も考えています」と。

その後何度電話をかけても妻は出てくれませんでした。

LINEもメールも返信がなく万策尽きた夫は困り果ててしまいました。

 

実は家出の前の夜、夫は妻と喧嘩をしていました。

喧嘩というよりも妻が一方的に怒鳴り散らしていただけでしたが。

 

妻が激怒した理由とは、夫が以前より自宅での食事の際に、

「いただきます」「ごちそうさま」「おいしい」等の

挨拶や感想を伝えて妻の労をねぎらったり、

妻が着席する前に料理に手を付けてしまう。

そんな些細な気持ちの積み重ねが妻の感情に火をつけたのだそうです。

 

お互い育った家庭環境の違いだとは思うのです。

夫の父もそのようなことを一切言わない寡黙な人間でしたし、

それに対して母が文句を言っている姿を見たことはありませんでした。

 

育ってきた家庭は黙ってご飯を食べるという習慣だった為、

そもそも妻の要求する習慣が夫には備わっていなかったのです。

 

指摘されたことは真摯に反省すべきだと思うのですが、

毎回食事の度にキツく言われてしまうと食べたい気持ちが失せてしまいます。

 

夫が外で仕事をしているのと同じで、

妻は食事の支度等の家事が仕事なのではないでしょうか。

 

何故挨拶にそこまでこだわるのかが分かりませんし、

正直、自宅では気を遣わずに安らぎたいと思います。

 

現在妻とは一切コンタクトを取れない状態なので、

これからどうしていったらよいのか分からず夫はひとり途方に暮れています。

 

…という夫からの訴えでした。

 

 

■相手へ最低限の気遣いはあって然るべき

愛情は料理から始まるといっても過言ではありません。

夫のことを愛しているからこそ妻は懸命に料理を作っています。

 

単に料理といっても、献立を考え食材を買い出しに行き、

時間を掛けて完成させていく作業は、

簡単そうに見えて実は努力と手間暇が掛かっているのです。

 

妻が折角作ってくれた料理を目の前に挨拶も感謝もないようでは、

思いやりの欠如と言われてもやむをえないのではないでしょうか。

 

例え美味しくても美味しくなくても、

感謝の言葉ひとつ挨拶ひとつ言うように心掛けること。

気を遣う遣わないで片づけて欲しくはないと感じます。

 

それは誰が相手であっても人間としての基本ではないでしょうか。

 

家事が仕事というならばその仕事に対してのねぎらいは当然あって然るべきです。

夫が仕事から帰ってきたときに妻は黙って出迎えますか?

大抵は「お疲れさま」と気遣いをもって出迎えるはずです。

 

本来料理を目の前にすると、人は自然と話題が生まれるものではないでしょうか。

味の感想の表現が難しいのならば、

この食材はどこで買ってきたものなのか、どのような調理法なのか。

気持ちがあればどのような切り口でも作れるものです。

 

愛情とは日々の研鑽と積み重ねが全てです。

地道に積み重ねていくからこそ愛は想像を超えて成長していくのでしょう。

 

ここを理解していれば気を遣うのが面倒という理屈にはならないはずなのです。

相手のため自分のためですから。

 

 

■気持ちの疎通を大切にする

ある家族ドラマのワンシーンにこのようなセリフがありました。

『外でご飯食べたらレジでお金払うでしょ?

家で食べたら「美味しかった」ってねぎらうことがお金なの!

言わなかったら食い逃げと同じなの!』

 

妻とやり直したいのであれば誠心誠意気持ちを尽くすしかないでしょう。

逆に嫌なことを嫌とハッキリ言ってくれたことに感謝をしましょう。

 

我慢されて心の奥底で恨み辛みを募らせる方が、

却ってお互いの心に拗れを引き起こすことになりかねません。

 

電話やラインでコンタクトが取れないのであれば郵便で直筆の手紙でも。

一番良いのは早いうちに妻を実家へ迎えに行くことです。

 

「ごめんね」

素直なこの言葉ひとつで粗方のことが水に流せるはずです。

 

 

■受容出来ないなら妻の為に離婚を

ここが決定的に違うと感じ、どんなに妥協しても譲れないと感じるのであれば、

早々に離婚を検討なさることをお勧めします。

誰よりも妻のために。

 

こんな基本的なことで妥協出来ないと感じるのであれば、

この先どんな難局も越えられないでしょう。

 

少々辛口になりましたがこれくらいこの事はコミュニケーションの基礎として、

基本中の基本なことだと思うのです。