当サロンのご相談内容で、一番多いお悩みジャンルは「セックスレス」についての問題です。
中でも、30代後半から50代にかけての年齢層の夫婦から、ご相談を多く頂いています。
現在、セックスレスに陥っている夫婦が過去最高というニュース記事が出ている程ですから、
この動画をご覧の皆さまは、よくご存じかと思います。
セックスをしない、あるいは回数が少なくても、
夫婦双方が不満や苦痛を感じておらず、関係が良好ならば、セックスレスが問題になることはないでしょう。
しかし、夫婦の双方ないし、片方が不満に感じているのであれば、
これは夫婦にとって深刻な問題となるのです。
・夫婦の精神的な問題
結婚すると、夫婦が生活のため一緒に過ごす時間が多くなり、
馴れ合いが出てくることにより、却ってセックスのタイミングが取りづらくなることがあります。
そのため、恋人でいたときよりも、セックスの回数が少なくなる夫婦が多いといわれています。
また、夫婦が寄り添う時間よりも、仕事や趣味を優先することで、
セックスの優先順位が下がってしまい、タイミングを失ってしまった、という話もよく聞かれます。
どちらかが勇気を出してセックスに誘ったとき、
「今日は疲れているから」と無下に断わられてしまうと、
断られた方は次に誘いずらくなってしまうこともあるでしょう。
・妊娠、出産がきっかけでセックスレス
妊娠・出産をきっかけに、セックスレスに陥る夫婦は非常に多いようです。
妻は妊娠すると、無意識に母体の安定を優先してしまうため、
約半年以上セックスの無い生活を送ることで、セックスレスのベースが出来上がってしまうのです。
子供が生まれたあとは、子育てに没頭するあまりセックスを再開する機会がなくなってしまいます。
大きな原因があるわけではないが、なんとなく始める機会がなくなってしまい、
気が付けばそのままになったという話もよく聞かれるところでしょう。
この背景はもしかしたら、日本人特有の文化的要素が大きいのかもしれません。
性に関して保守的であり、かつ避けてしまいがちな性質の人が多いため、
セックスレス問題の解決に向けて話し合うという形を取れないのです。
・そもそもセックスの相性が悪い
セックスして性的に興奮はしても、感情が深まらない。
セックスで感じたことがないし、相手が一方的に興奮する様子を見て、セックスに対する興味を失ってしまう。
結局、相手の性欲解消のためにセックスしているだけなのではないか。
相手を喜ばせようと懸命に頑張っているのに、思ったような反応がないので自信がなくなってしまう。
セックスに対する積極性が足りなかったり、
一方通行のセックスになってしまうと、セックスしたいと思えるわけがありません。
原因として、男性側のテクニックや女性の扱いに問題がある場合や、女性側の積極性に問題がある場合など。
あるいは、そもそも双方の相性が合っていなかったということも考えられるでしょう。
セックスの相性は良いのに仲が悪い夫婦と、
仲は良さそうに見える夫婦なのに、実はセックスの相性が悪い夫婦の場合、
実は、セックスの相性が悪い夫婦の方が、離婚率が高いというデータも出ているのです。
喧嘩しても、セックスのスキンシップで仲直りできたりするのですが、
そのフォローがないため破局に至ってしまう可能性が高いからでしょうか。
・双方の身体的な問題
男性側にしてみると、セックスを果たすためには、意外に精神的な要素が重要になると思われます。
精神的に性欲が抑えられてしまう理由が存在するために、行為に至らないのでしょう。
仕事の悩みや夫婦問題を抱えてしまうと、
肉体的にも精神的にもセックスどころではなくなってしまうのかもしれません。
無理に奮い立たせようとしても、精神的な問題から身体的に男性機能が働かなかったり、
何とか挿入に至ったとしても、途中で不能になってしまったりと、
物理的にセックス継続が不可能な状態になってしまうため、自信喪失からストレスを感じてしまうのでしょう。
その背景には「男性はこうあるべき」というような、強者理論の教育や文化とも関連しているのかもしれません。
・浮気が原因でセックスレス
夫婦歴が長くなればなるほど、起こりうる可能性が高くなるのは浮気ではないでしょうか。
性欲の解消手段として、軽い気持ちでしてしまいがちなものが浮気ですが、
浮気された方は、当然深く傷付いてしまうでしょう。
浮気が発覚してしまうと、相手に生理的嫌悪感を持ってしまう人が多く、
浮気した方はそれを責められないため、以降、深刻なセックスレスに陥る場合が多いのです。
そうなってしまうと「セックスを拒まれた」と開き直って、再び浮気に興じる人もいるようです。
そんな険悪な関係に陥ってしまう前に、夫婦で話し合う時間を持ち、
離婚を選択するのか、再構築を図るのか、夫婦関係について方向性を見直すべきでしょう。
夫婦の信頼関係が悪化したまま、中途半端に時間が経過してしまうと、
再構築が難しくなってしまうばかりでなく、お互いに人間性から嫌いになってしまうことさえあります。
縁があってせっかく一緒になった夫婦ですから、
相手をとことん嫌いになってしまうのは、勿体ないことではないでしょうか。
・簡単なスキンシップさえも無い
あなたは最近、パートナーと手を繋いで歩いたことがありますか?
5年以上の結婚歴がある夫婦に聞いてみると、「ある」と答える夫婦は少数派でした。
特に歴史が長い夫婦にとって、人前で手を繋いで歩くことを気恥ずかしいと思ってしまうようです。
愛し合う者同士が手を繋ぐという行動は、
お互いを信頼し、愛しく思う気持ちの表れなのではないでしょうか。
特に、夫は手繋ぎに抵抗感がある人が多いようですが、妻の多くは夫と手を繋ぎたいと思っています。
たとえ夫婦がセックスレスであったとしても、手の触れ合いは手軽なのに深いスキンシップなのですから。
夫婦にとって、手軽にできる手つなぎは、
お互いに安心や癒しを共有できる、大切なスキンシップに違いありません。
もしも、あなたがセックスレス夫婦で、
相手の身体に触れることが叶わないのであれば、まず手始めに手を繋ぐところから始めてみて下さい。
恥ずかしいなどと尻込みせず、まずは自分から積極的に行うようにして下さい。
街中で手を繋いで歩いてみる。たったこれだけのことで、相手の愛情を感じることができるかもしれません。
「久しぶりに夫と手を繋いでみて、本当は私も内心は夫を求めていたのだと感じました。」
夫とセックスしたくなくて悩んでいた妻に、手繋ぎのアドバイスをしたところ、
こんなお礼メッセージを頂いたことを思い出します。
実は女性は、男性から愛されていたい生き物なのです。
それだけ愛情に敏感なのでしょう。
手繋ぎという手軽な行為からでも、手と手からお互いの温もりを伝え合うことが出来るはずです。
こうして思い合えること、いたわり合えること、
傍にいて助け合い、信頼し合えることこそが、夫婦愛の礎なのかしれません。
・セックスレスの解決方法
これまでお話ししたことからも分かる通り、
セックスレスは浮気に繋がりやすく、夫婦の信頼関係が崩れるきっかけにもなりかねず、
最後には離婚に至る原因ともなり得ます。
セックスレスが夫婦の問題となっている場合は、最悪な状況に至るまえに、
夫婦が真剣にセックスレスに向き合う覚悟を持つことが重要です。
デリケートな問題を内包するため、面と向かって話し合うことに抵抗を感じる人が多いかもしれません。
しかし、自分たちの長い将来を真剣に考えるのであれば、どうか腹を括って、
勇気を出して話し合ってみてください。
セックスレス解消が可能かどうか、お互い問題を前向きに話し合えるのかどうか、
まずはお互いの意思を共有することが非常に重要です。
双方が我慢することなく、話し合いで妥協点を見いだすことが、
夫婦の信頼関係回復や、セックスレス解消にとって、とても大切なことでしょう。
夫婦にはとかく様々なすれ違いが起こるものですが、
決定的な問題が生じた際に、見て見ぬふりをせず夫婦が真剣に話し合いを持つこと。
そして、たとえ揉めることがあったとしても、
逃げ出さずに前向きな解決方法を模索し続けることが、なによりも大切です。
そこから導き出される答えは色々あると思いますが、
どんな結論が出たとしても、とことん話し合えた結果、それまでより強い絆が生まれるかもしれませんし、
もしも、残念なことに、別れる結論が出た場合でも、
お互いを尊重できた結果として、その後の人生において、良い経験値として活かせることは、間違いないでしょう。