口先だけの人は簡単に人を裏切る
言葉で魅力を感じさせる人がいます。
どう話せば相手を魅了できるか、自分の欲望を果たすことができるか。
相手を思う通りにするためにはどう言えばよいのか、経験からそれをよく分かっている人です。
もちろん、言行一致の人もたくさんいます。
言葉にしたことはできる限り守ろうとする。
できないときには先に言葉で訂正し、迷惑をかけたならば謝罪をし、代替案を出して誠意を示そうと努力します。
ここで問題にしているのは「言葉では綺麗ごとを並び立てるが、行動が一致することがない人」のことです。
このような特徴を持つ人の性質に多いのが「自己愛者」です。
彼らは基本的に自己肯定感が低いか、歪んでいるため、小手先でとにかく相手を支配しようとします。
信頼を築く努力よりも、手っ取り早く上下関係に置き、支配をかけるほうが楽だからです。
楽だから、というよりも、独善的すぎてコミュニケーションが上手くいかなった経験から、
上下関係の支配というコミュニケーションしか分からないのです。
ある意味気の毒ですが、気の毒な過去があろうが、平等な関係を否定してよい理由にはなりません。
言葉が魅力的すぎる人の話は、話半分に聞いておくことが肝要です。
理想論ばかり話したり、到底実現できない大きな話をしてきたり、
関係が深まらないうちにグイグイと間合いを詰めるような軽すぎる言動など。
これは総じて「欲望を果たしたい」「支配したい」という目的が裏に隠されているとみて間違いありません。
誠実な人とは、軽々しい言葉を出したり、理想論や綺麗事ばかり語ったり、自分語りばかりしないものです。
相手を人として尊重しているため、対等な立場を重んじようとしますし、そのような言動を心がけます。
それが相手とのコミュニケーションを重んじ、長く良い関係を築くため、
信頼を重ねていこうとする、双方尊重の心がけでしょう。
自分語りと理想論ばかり語る人は、自分の思う通りに進まなくなると、突然踵を返して人を裏切ります。
本人はそれを裏切りと思っていません。
相手が思う通りに動かないから、裏切って当然と思っています。
誠実な人は言葉よりも行動で示します。
言葉だけ綺麗で魅力ある人と間合いを詰めざるを得ないときには要注意です。