感情は思考を簡単に上回る
他人の言動で怒りが沸いたり、恨みが消えなかったり、妬みが止まらなかったり。
そんな自分が嫌になって、負の感情を理性で抑えようとしても、理性を感情が優位に上回ってしまう。
ますます自分が嫌になって自己嫌悪に陥っていく、そんな負のループにお悩みの方がいらっしゃいます。
人から感情を消すことはできないので、それ自体を否定する必要はないでしょう。
負の感情を持つ自分も丸ごと肯定してあげることで、自己肯定感が培われるのですから。
しかし負の感情に左右されてますます辛くなってしまうのであれば、それは本末転倒です。
ならば一体、どうしたらよいのでしょうか?
まずひとつとして。
負の感情を理性で抑えたり受け入れることは、簡単ではないことを理解しましょう。
とかくゴールが見えない状態はストレスに感じるものですが、
簡単ではないが故に「訓練」には時間も回数もかかるということです。
スピード感が求められがちな社会ですが、感情コントロールほど地道な訓練が必要なものはないでしょう。
そのことをまずしっかりと自分の意識の中に置くことです。
そしてふたつめとして。
怒りや恨みや妬みなどの負の感情を、長く持ち続けないということです。
上で説明したように、長く持てば持つほど負のループが完成されていきます。
長く負の感情に支配されることで、
思考がこじれて感情がもつれ、負の感情が悪い方へ増幅されてしまいます。
大切なことは、負の感情が浅いうちに「手放す」ことです。
負の感情を持つということは、その相手に甘えている証拠でもあります。
それだけその相手に依存していることの証左と言えるのですから。
「これだけしたから、わかってくれるだろう」
「怒れば相手が改めるだろう」
「妬めば助けてくれるだろう」
こんな気持ちに思い当たることがあれば、それは相手への依存心や支配心かもしれません。