「お互いの為に、別れを選ぶしかないということは、実は自分が一番良く分かってる…。」
そう考えても、どうしても別れられなくて、苦しみ続けてしまう恋愛があります。
主に、報われることのない恋愛。不倫の関係がそれに当たります。
頭の中では「苦しくてもう止めたい」という気持ちがあふれていて苦しい。
しかし心の中は、「好きだから止められない」という気持ちでいっぱい。
だから、日替わりで心が揺らいでしまい、負のスパイラルの中で苦しみ続けます。
そうなってしまった時、あなたならばどうやって、その苦しみに結論を出すでしょうか?
心が揺らいでいるときは、「結論を先延ばしにする」という答えしか出せないのではないでしょうか。
不倫ばかりではなく、
そのように常に心が揺らいでしまう恋愛関係に苦しんでいる方は、少なくはないと思います。
■相反する気持ちに苦しみ続ける
そのように、相反する気持ちを抱えているときは、何よりも自分自身の心の葛藤が辛いものです。
不倫であれば、「このままではいけない」という気持ちと、
「このまま一緒にいられたら」という、相反する気持ちがあるでしょう。
言葉を変えると、「別れなければ」という思いと、「別れたくない」という思いです。
その相反する気持ちのどちらか一方を、あなたは理性から懸命に抑え込もうとします。
しかし、抑え込もうとしている気持ちの方も、その存在を懸命に主張してくるのです。
そもそも、理性から抑え込むというのは、
あなた自身の気持ちを受容しようとするための作戦ともいえます。
「~すべき」「~するのが良いはず」「~するのが正しい」
しかし、この作戦でどうにか納得しようとしても、残念ながらそう容易くはいかないでしょう。
それは何故だと思いますか?
何故ならば、それはあなたが「そうしたい」ことではなく、「そうせざるを得ないこと」だから。
「せざるを得ない」という気持ちは、
却って「本当はそうしたくない」という反対の気持ちを、更に際立たせる結果になってしまうのです。
■それ故に、相反する両方の気持ちがある
正直なところ、どちらの気持ちも、あなたの本当の気持ちなのです。
相反していても、どちらの気持ちも、率直なあなたの気持ちです。
そのどちらかを、自分で無理やり抑え込もうとしても、
相反する気持ちは、心の中で行きつ戻りつを繰り返し続けます。
昨日と今日とで、午前中と午後とで、全く逆の気持ちが揺れ動くということも起こります。
この相反する気持ちが、心の中で交錯するということ。
この心の不安定さが、あなたにエンドレスの苦しみをもたらすことになります。
いつも心が不安定で定まらず、心に深い霧が立ち込めたまま。
そんな状態が長引けば長引くほど、あなたの心は疲弊してしまうでしょう。
これでは毎日の生活でも、身も心も落ち着きどころがなくなってしまいます。
普段、あなたが普通に楽しめてきたことすら、楽しめなくなるかもしれません。
そのような時は「どちらも本当の自分である」と、
辛い自分を丸ごと肯定してあげることで、心が少しでも楽になります。
■もうひとつの選択肢「自分はどう生きていきたいのか」
「別れるのか、別れないのか」今、あなたにとって、どちらの気持ちのウエイトが大きいですか?
究極の二者択一の選択からでは、どんなに考えても答えが出せないことがあります。
答えが出せないのであれば、
「今は決断しない」という決定をすることも、一つの考え方だと思います。
今はどうしても答えを出したくないという、あなたの気持ちを尊重することも、大事なことです。
それでもどうにかもがき続けて、次の人生へ進もうと考えるのであれば、
その選択にあなたの意志を重ねて考えてみましょう。
「自分はどう生きていきたいのか」
「自分はどんな人生を望んでいるのか」
「今のままあと何年も悩み続ける自分でいたいのか」
「自分が望んだものはこれだったのか」
自問した時、あなたの望んだ通りになっていないのであれば、
あなたには他に望むものがあるはずなのです。
苦しみつつも考えて悩み続けること。
あなたにとって、それは決して無駄なことではないと思います。
あなたの人生にとって大事なことだからこそ、あなたは敢えて悩み苦しみ続けているのです。
しかし同時に、悩み続けているとき、つい「自分の存在」を蔑ろにしていることはありませんか?
こんなとき、あなたの考え方の主体になっているのは、
あくまでも相手であって、「あなた自身」ではないことがあります。
それほど、相手とのことを考えるとき、
つい相手の気持ち側に立ちすぎていて、肝心な自分自身の気持ちを忘れがちです。
しかし、その悩みと葛藤の中から、一粒の希望を見出すことができるかもしれません。
そう信じるからこそ、人は懸命に悩み苦しみ続けるのでしょうか。
■未来への目標を持ちましょう
「毎日を幸せだと感じながら生きていきたい」
「心穏やかに素直に笑って過ごしたい」
そんなぼんやりとした希望でもいいのです。
まずはそれを目標に進み方を変えていきましょう。
目標の中心に、まず「自分の存在」をしっかり入れて、ひたすらイメージをしてみて下さい。
そうすると、今までとは全く違う世界が見えてくるかもしれません。
そもそも、自分が本当に欲しいと願うものは、
「今とは全く違う生活」「今とは全く違う自分」の中にあるものです。
大切な人との別れを選択することは、
辛く悲しいものですが、しかしその事実から逃げることもできません。
その悲しみがどんなに辛くても、それが自分を大切にし、
次の人生へ進むために必要なことならば、それはあなたの確固たる覚悟とも言えるでしょう。
あなたが自分の人生を大事にしようと思えたとき。
その覚悟がしっかりと出来たとき。
その転換点が、必ずやあなたの人生の重要な転機となることでしょう。
そもそも人は、自ら選択し決断したことでなければ、責任を取ることが出来ません。
相手や周りから促されて取った選択は、
上手くいかなかったときに、恨み言や愚痴や後悔になってしまいます。
どんなに辛く苦しくても、決して周りに流されることなく、
自ら考えて出した結論で、自己責任を意識しながら生きることが大切でしょう。