共依存者同士の共鳴がもたらすもの
自分に自信がないので、いつも身近にいる自信がない人を巻き込みがち。
ひとりになりたくなくて、いつも傍にいてくれる自信がない人を探している。
自信がない人を見つけると、途端に世話焼きになり、
相手が依存してくると安心して、更に世話を焼いて繋がりを保とうとする人。
そんなあなたは「共依存」かもしれません。
共依存の人の心の問題と向き合うと、必ず見えてくる、共通する思考パターンがあります。
それは「依存する相手の自立を嫌う」ということ。
関係性に慣れるに従い、依存する相手が自分の主張をするようになると、
途端に共依存者は不安で心がいっぱいになってきます。
それは何故かというと、
「あなたのためにどれだけ尽くしてきたか。」
「どれだけ自分を殺してきたか。」
「ひとりで勝手に自立されたら困る。」
という気持ちが不安に変わるからです。
自分は持てない自立心を相手が持つことで、
また自分がひとり取り残されてしまいそうで、怖くて仕方ないと感じてしまう。
自信がない相手が、自分を頼ってくれて傍にいてくれたときは善い人でいられた。
そこには相手から必要とされる安心感があったから。
しかし、共依存の相手が自立の道を歩み始めると、
途端に不安と焦燥感が襲ってきて、居てもたってもいられなくなってしまいます。
そのうち自分は必要とされなくなるのでは?という不安が押し寄せ、
最後には無意識に相手の自立を阻止しようとするのです。
共依存の人のこの哀しい思考は、自分の虚無感をひた隠しにしながら、
自分と同じような依存体質を持つ誰かを巻き込もうとします。
自他の境界線を踏み越えて、自分の不安定を相手に押し付け、
共に不幸に堕ちようとする恐ろしい一面を持つことがあります。