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浮気が止められない

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カウンセラーコラム#9

刺激が欲しいのではなく認められたい

病的なまでに女性をとっかえひっかえし浮気を繰り返す男性がいます。

寧ろ関係が上手くいくと、ヨシ!次だ!とばかりに関係をキープしながら新たな出会いを求めます。

上手くいかないならいかないで、対象を切らす不安に苛まれるため次の出会いを求め、キープも切らしません。

彼らの原動力になっているのは当然性欲ですが、

それだけではなく「征服感」「支配感」「認められたい」という気持ちが根底にあります。

年齢を重ねれば重ねるほど家庭にも社会にも存在出来る場所がなくなっていきますから、

喪失感が強くなればなるほど、他者を求める欲求に歯止めが効かなくなります。

自己愛性人格障害がベースになっている場合、自分を映す鏡になる存在を欲し続けるのです。

関係を共に育てる視点がない

彼らに圧倒的に足りないものは「関係は同じ目線で共に育てていくもの」という概念。

完成された理想形が常に傍に居て付き従ってくれ、快楽や満足や陶酔感を与え続けてくれる。

そんな優越感を与えられて当然な自分、という自己陶酔感や自己評価の高さが根底にあります。

彼らの人格形成は誰によって、またどのように築かれたものなのでしょうか?

多くは幼少期から成長期にかけて、親や周りからの扱われ方に問題がある場合がほとんどです。

具体例を挙げますと、

絶対権力者的な親から寵愛を受けていて、周りも腫れ物に触るように扱っていたり、

長子や跡継ぎと見做され、幼いころから一目置かれた存在であったなど、

過度なワガママを容認されてきた場合などで形成されやすいと考えられます。

相手への共感性を持たなくても、常に周りが優越感を持たせるような扱いをしてくれるため、

人との関係は常に上下関係であり、相手は自分に合わせて満足を与えるべきと考えるようになるのです。

人間関係において、与えられたら与えたいと考えるのが一般的ですが、

上下関係が基本な彼らは与えてもらうのは当然、与えるならそれに伴うインセンティブが重要と考えます。

そのインセンティブとは「セックス」「与えて得られる優越感」「自己陶酔感を満たしてくれる」

彼らは自分をまさに理想形だと思わせてくれる鏡というアイテムが欲しいだけなのです。

浮気を止めるのは死ぬことと同義

サブタイトルのとおり、そんな彼らにとって浮気はまさに生きるための原動力。

自己陶酔感や優越感を感じられなくなってしまうのは、イコール死を意味します。

はだかの王様、まさにそれがピッタリな例えでしょう。

常に褒めてもらい持ち上げてもらい、世間から見て誰もがうらやむ人を傍にはべらかせ、

自分が社会的成功者であることをいつもいつまでも賞賛して欲しいのです。

関係が慣れてしまうとそんな優越感を感じにくくなりますし、

相手も様々な要求が出てくるため、彼らにとって厄介な存在となるのです。

そうなったときにすぐ切れるようにキープを置いておきたいし、

切らないまでも新たな賞賛を求めて刹那的な出会いや浮気を繰り返すのです。

セックスにおいても同様で、マンネリから理想の反応が得られなくなると一方的に不満を抱きます。

また、自分の満足しか眼中にないため、一方的で傲慢なプレイになりやすく、

相手の反応がどうであるかは、相手のためではなく自己陶酔のためにあり、

相手との気持ちの疎通がうまくいかなくなります。

そのため、アブノーマルで刹那的な出会いを追い求める傾向にあるのです。

単純に性格の不一致などで浮気をする、というものではないため、

協議し合って修正点を見出して妥協点を探る、といった解決方法が取れません。

このタイプの人間と長く関係を続けるためには、彼らの浮気は容認し悪い部分は見ないようにして、

全てを包み込んで受け入れる度量が求められるでしょう。

多少強引な結論ではありますが、

要は彼らと関係を続けることは到底無理筋です、というお話しでした。

傷ついてボロボロになるまえに、いち早く退散するべきです。

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