既婚男性に何を求めていますか?
不倫の恋は、常に寂しさがつきまといます。
彼が傍にいないときだけでなく、彼と一緒にいるときでさえも、寂しさは付いてまわります。
それはなぜかというと、二人の間には、見えない高い壁が存在しているからです。
会いたいときに会えないから寂しい。つきまとう不安が拭えないから苦しい。
不倫の恋とは、彼と会えない時間や、安定的な関係ではないところから来る、
ひとり孤独な自分の心との闘いでもあります。
会えないことが前提で、会う時間を無理矢理作っているような、そんな苦しい恋だからです。
彼と会えない時間で生じる苦しさや寂しさを、自分の力だけで解消するのは大変な作業です。
どこにいても、何をしていても、頭に浮かぶのは彼のことばかり。
次はいつ会えるのだろう?この思いはいつか報われるのだろうか?いつ捨てられてしまうのだろうか?
恋愛がポジティブな想像ではなく、ネガティブな想像ばかりになってしまうと、
焦りと不安から良い方向へ向かわないのは当然のことでしょう。
そもそも人間はダメと言われると、禁止されているものに余計こだわってしまう生き物かもしれません。
有名なシェイクスピアの「ロミオとジュリエット」も、
敵対する両家が二人の恋愛を禁止したが故に、恋は余計に燃え上がったのです。
不倫の恋は人に言えないアンモラルな恋。
秘めた恋だからこそ、どこか惹かれるところがあるのでしょう。
苦しいならやめたらいいのに、やめられずに執着してしまうのは、そういう理由があるのかもしれませんね。
一般的に不倫は、会える時間が限られてしまうため、時間を捻出してようやく会えることがほとんど。
やっと実現したデートで、洒落たディナーを楽しんだあとは、
お決まりのようにホテルへ直行というパターンが多いのではないでしょうか。
大好きな彼と愛を確認できたのは嬉しいのですが、気付くと毎回同じパターン。
本当に話したかった、二人の関係について核心の話はできない。
久しぶりに会えたのに、雰囲気が悪くなるかもしれない話は振れないから。
そうして同じことばかりが繰り返されていき、関係は一向に前へ進まない。
「私はセックスだけの女なの?」「いつまで秘めた関係のままなの?」
不倫だから仕方ないことは分かっているけれど、不安や焦りを感じる状態が続くようになります。
もっと他のデートもしてみたい。休日や日中に遊んでみたい。泊りで旅行へ行ってみたい。
思い切って彼に伝えてみても「愛する君を抱きたいんだ。」とセックスにこだわる彼。
それが愛だと思い込もうとしても、
彼の要求だけを受け入れるだけで、自分の希望はいつも流されて終わってしまう。
事が終わって、決まった時間になるとスッと背中を向けて、妻が待つ自宅へと帰っていく彼。
そんな状況に寂しさや不安が募るばかりです。
不倫の恋は、寂しさと不安を抱えながら、ひたすら耐え忍ぶ恋になります。
彼に激しく愛されたとしても「奥さんが一番なんだろうな。」と、頭の片隅でそんなことを考えてしまいます。
辛いからといって彼を責めても解決しません。
何故なら、彼は同じ言葉を返してくるだけだからです。
「本当に愛しているのは君だけ」
不倫の恋は会いたくても会えないから寂しいのではなく、
自分が彼にとってどんな存在なのか分からないから寂しいのです。
上辺の言葉でごまかして、自分の欲求を晴らすだけの彼は、
彼女の複雑で苦しい気持ちを理解できないかもしれません。
もしかすると彼は、理解していながら見えない振りをして、ただ現状を維持したいだけかもしれません。
そんな彼の不誠実さが見えても、あなたは不倫を継続する理由はなんでしょうか。
彼に信を問うまえに、あなたは自分自身の心に信を問う必要があるかもしれません。