良い子を演じるのは依存の裏返し
毒親育ちは「良い子」を演じることで、自分の居場所を確保しようとする傾向にある。
毒親に振り回されて辛い思いをしても、必死に嫌われないように自分を親側に寄せて良い子を演じ続ける。
自分軸が持てなくなる、または分からなくなるのは、全てここに端を発している。
親の求めに応じて良い子を演じてきた人は、実は心の奥底では親のことを蔑んでいる。
親に従属しているようにみせているが、実は親に敵意を持って下からコントロールしている。
甲斐甲斐しく親の愚痴を聞いたり、親のご機嫌を取ったりする子供に、親が依存するのはこのためだ。
このマインドが染み付いた人は、社会に出ると会社の上司など、身近な人に対しても同じことをしようとする。
ダメな人の面倒を看ることに生きがいを感じるタイプがこれに当たる。
このような人は建前と本音の自分を持つため、繰り返すことで自分で自分の事が分からなくなる。
不安や怒りや蔑みの感情が処理できなくなり、遂には人間関係のトラブルが頻発するようになる。
そもそも生育歴の中で良い子を演じていたのは、親から安心をもらえなかったことで依存心が強くなるから。
「良い子でいるからもっと私を愛してほしい、見捨てないでほしい」という切ない思いがそこにある。
蔑みと敵意と不安と依存はマイナスの相乗効果となる。