加害者は意図的に共感を求めてくる
夫から受けるDVにお悩みの相談者さま(妻)。
問題は精神的DV(モラハラ・パワハラ)にとどまらず、苛烈な身体的DVに発展していました。
このような場合、可及的速やかに物理的距離(別居)を取ることを強くお勧めしています。
私は、この提案に何ら躊躇はしませんし、むしろそれ以外の最適解はないと考えています。
この相談者さまも、提案を受けて、即座に別居を選択されていらっしゃいます。
しかし、加害者である夫は、
どうすれば妻を手元に呼び戻すことができるか、長年の経験からその術を理解しています。
離れてから、夫が見せてきた弱みに、妻の心は再び動かされてしまいました…。
残念なことですが、被害者は、被害者になるべくしてなっています。
加害者は、従属者を取り込み洗脳する、その道のプロですから、
飴と鞭を巧みに使い分けて、依存関係を断ち切られないように上手く仕向けてきます。
被害者である妻の心が揺れる都度、厳しくも安心させる細やかな精神的サポートで支えて上げることが、
DVのループから救い出すための大きなポイントとなります。
それでも最後の決断は、本人の意思となりますし、その行動も、本人が能動的に動かなければなりません。
そこを、カウンセラーが代行してあげることはできないのです。
ただし、伴走して差し上げることは可能です。