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夫は同性愛者だった

 

妻・38歳、夫・40歳

子供一人、結婚15年

■夫から突然衝撃の告白を受けて

つい最近ふとしたきっかけから、夫が同性愛者であることを知りました。

夫を問い詰めたところ、妻との結婚はカモフラージュだったと告白されたのです。

 

とてもショックで妻は衝動的に離婚を告げましたが、

今後をどうしたらよいか正解が分からなくなってしまいました。

 

色々と調べたところ、夫の過去の浮気が発覚したのですが、

浮気相手8人すべてが男性だったのです。

出会い系サイトで男性との出会いを探しては浮気をしていたようです。

 

同性愛者であることは諦めがついてきたのですが、

妻と結婚したのは全て世間体だったという夫の告白。

妻を愛したからではなかったというショックから夫をどうしても許せません。

この結婚はカモフラージュだったと考えると夜も眠れなくなりました。

 

子供はもう中学生なのですが、離婚の理由をどう伝えたらよいのか分かりません。

正直に父親の同性愛と結婚のカモフラージュが原因と伝えてよいものでしょうか?

 

 

■同性愛を正直に伝えるべき?

夫は人生のパートナーとして妻を選んだのでしょう。

家族として大事にしてきたからこそ家族の形を守ってきたのだと思います。

それでも妻にとってはやはり裏切られた思いで一杯なことも分かります。

 

夫の真実を受け入れられなければ離婚に至るのはやむを得ないことでしょう。

自分の心を偽り続けることで妻が苦しみ続けるのならば、

別れてお互いに新たな人生へ進むべきだと考えます。

 

問題は中学生になるお子さんのことでしょう。

思春期の中学生ですから離婚の原因は正直に伝えても良いと思います。

中学生ともなれば同性愛がどのようなものか調べる事が出来るからです。

今事実を隠して離婚したところで将来何らかの形で知るところとなるでしょうから。

 

ただし伝える時には慎重になる必要があります。

同性愛は悪いことではないと母親から真剣に話してあげることが重要です。

母は納得はしないけれど理解はしていると伝えてみましょう。

 

社会的な性的マイノリティーを受け入れること。

人はそれぞれ違う部分があって当然なのだということ。

妻の気持ちは別にして、世の中の多様性を社会的な側面から話してあげるとよいでしょう。

 

しかしそうであっても夫の浮気は許せなかったという気持ち。

母親の正直な思いを同時に話してみましょう。

そして「離婚をしてもこれまでの生活が変わることはない」ということ。

ここはお子さんにとって一番不安に感じる部分ですからしっかり伝えることです。

あとはお子さんがお子さんのペースで理解しようとするでしょう。

 

 

■結婚という契約には必ず責任が伴う

同性愛でも異性愛でもパートナーの裏切りは許せないものです。

身体の浮気でも心の浮気でも、裏切られた思いは地獄の苦しみとなります。

 

結婚とは立派な契約です。

契約を交わした相手に対しての責任が生じます。

結婚がカモフラージュだったとしても責任は離婚までついて回るのです。

 

愛は必ずしも異性間だけに起こることではありません。

この夫は元々女性を愛する男性でしたが、社会人になってから男性への愛に目覚めたそうです。

それでも社会的にな体面は保ちたいという思いがあり家庭を持ちました。

 

ひとつ疑問なのは夫にとって同性愛とは性的嗜好だけなのか、

同性を心身ともに愛したいのかどちらだったのでしょうか?

 

社会的体面からの結婚とはいえ、子供を持ち15年の長きにわたり家庭を守ってきたわけです。

また、妻とはセックスレスではありませんでした。

15年も生活を共にしてきましたが、耐え難い苦痛もなかったそうです。

 

あくまで性的な興味のみで同性愛の浮気をしていたのならば捉え方は変わってきませんか?

夫の心は妻や子供を愛し家族を守ってきたのですから。

 

家族を愛する気持ちとは全く別なところで、

性的嗜好が同性へ向けられていただけかもしれません。

そう考えると必ずしも離婚の選択肢ではなく、

妻の受容次第では再構築の可能性も出てくるのではないでしょうか。

 

この事例の夫の裏切り行為は決して簡単に受容できるものではありません。

浮気=離婚としてしまう前にお互い後悔のない腹を割った話し合いは必須です。

頭ごなしの否定ではなくバックグラウンドを知り理解しようとする姿勢。

「相手を変えるのではなく、まず自分から変わってみる努力」が解決の鍵かもしれません。