カウンセラー祥子・今日のつぶやき#16
本日のカウンセリング。
以前、妻の不倫に悩み、止めさせるためにはどうしたらよいか?という夫からのご相談があり、
夫からのお話しだけではなく、妻の話も聞いてみたいので来所して欲しいとお願いし、
来所に躊躇しながらも、ようやく実現した妻のカウンセリングでした。
妻はカウンセリングで不倫を糾弾され謝罪させられると感じていたらしく、
のっけからカウンセラーに対し最大級に警戒した面持ちでした。
一通り「妻から見たエピソード」を聞いたカウンセラーは、妻に「今後どうしていきたいですか?」
妻「夫に対して愛情はありませんが、子供がいるので私が我慢するしかないと思っています。」
妻「不倫は夫に指摘された時点で止めました。精神的に頼れる相手を求めていただけでした。」
そう語る妻の顔には後悔よりも諦めの表情が見て取れました。
カウンセラーはひとこと「夫と別れたかったら、別れるための方法論をお話ししませんか?」
妻は目を丸くして「…夫と離婚してもよいのですか?!」
子供のための我慢など続くわけがありませんし、そもそも我慢が続かなかったから不貞に至ったのです。
我慢には限界があり、その限界を超えて我慢をすることで、自己肯定感を傷付けます。
我慢を越した心の余裕のなさが、子供の成長に悪影響を与えるのは自明です。
子供を言い訳に自分が変わることを避けてしまうと、
夫に対しても過度に依存的となり、夫婦のバランスはますます悪化の一途を辿るでしょう。
自分を大切に愛したり守ったり出来ない人が、周りの誰を守ったり愛したりできるのでしょうか?
離婚へ向けて進めてよいのだと気付いた妻は、来所したときから見せていた厳しい顔つきが消え、
柔らかくホッとしたような表情へと一変し、前を向く転換点になったと喜んで帰宅しました。
カウンセラーが心から嬉しく感じる瞬間です。